高知県視覚障害者の就労を促進する会
メーデー会場で来賓メッセージ

 2008年5月1日に行なわれた第79回メーデー高知県中央集会で、吉岡会長が来賓として
メッセージを述べました。
下記はその内容です。

 視覚障害者の就労を促進する会の吉岡と申します。
 高知大学在学中に失明した中途視覚障害者です。
点字や歩行の訓練を受け、音声パソコンの操作を学びながら、3年前に大学を卒業しまし
た。大学卒業後、2年間大阪で就職活動をしながら、職業訓練を受けました。その中で
高知県で公務員として働きたいと思うようになりました。
 しかし、私たち視覚障害者は30年以上前から要望を出しているのですが、未だに高知
県、高知市では全盲の視覚障害者の受験資格が認められていません。今、皆様の力強い
ご支援を受けて、受験資格が認められるよう運動しているところです。
 東京都が受験資格を認めて35年以上の年月が経とうとしておりますし、音声パソコンを
使って民間で活躍している方もたくさんいます。そのような昨今の状況の中、門前払いを
され、就労の機会さえ与えられないのはおかしいのではないでしょうか。要望が実現され
るまで、がんばって参ります。
 社会的理解が深まり、バリアフリー法、介助犬法といった法律の整備も進んできていま
す。生活用品の買い物から公共交通機関、公共施設の利用まで、障害者が自立した社会
生活を営める環境は整備されてきています。全盲の視覚障害者であっても、沖縄から
北海道まで一人旅をすることもたいして困難なことではないのです
 障害者に重い負担を強いる自立支援法はあちこちの自治体で相次いで見直しがされてい
ます。無免許マッサージ師が増えたためにどんどん視覚障害者の仕事の場が奪われてい
ます。後期高齢者制度をはじめ、法制度や行政文書等について、点字などでの視覚障害
者への十分な情報提供がなされていません。そうした課題もたくさんありますが、政府が
国連の障害者権利条約の批准に向けて準備しているなど、障害者の社会参加の機会は保
障される方向にあります。私たちは、皆さんとともに社会参加できることに喜びを感じます。
 点字受験の実施を求める運動には、自分たちにも関わる問題としてたくさんの団体が
惜しみない協力をしてくださっています。団結し、協力し合うことでたいへん大きな力が
生まれています。他にも、ワーキングプア等、共通の問題があります。皆さん、一緒に
がんばりましょう。



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